
ナレーションの原稿作成において、どのようにすれば視聴者に響く内容を届けられるか悩んでいる方は多いでしょう。特に初めて取り組む場合や、なかなか思うような反応が得られないと感じる時には、そのコツを知りたいと思うものです。この記事では、効果的なナレーション原稿を書くための基本ポイントを解説します。
まず考えなければいけないのは、その動画コンテンツのストーリーを引っ張っていくのは、画(素材)か、それともナレーションか、ということです。
例えばスポーツやドキュメンタリー作品のように、迫力ある映像やリアルな音、あるいは登場人物のコメントなどで構成するコンテンツの場合、伝えたいことは画が語ってくれます。観れば分かる、聞くだけで分かるシーンに、わざわざナレーションを入れてしまうと、その場面が醸し出す臨場感や空気感の邪魔になってしまうことすらあります。このようなコンテンツでは、ナレーションは控えめに、画だけでは語れないシーンに補足程度にあれば十分でしょう。
一方、商品紹介や会社案内動画など、画だけでは語ることのできない動画コンテンツの場合は、当然、ナレーションが重要となります。ナレーションが概要や魅力を説明し、動画のストーリーを引っ張っていかなければなりません。
内容がスッと頭に入り、共感させ、記憶に残す。そんなナレーションをどう書くか。そのポイントをいくつか挙げていきます。

冒頭の導入文をキャッチーに!
動画を最後まで興味を維持して視聴させるためには、冒頭で視聴者を引き込む導入文が重要です。
例えば2分の動画の場合、アタマの10秒でとてもキャッチーなナレーションを炸裂させることができれば、残りの1分50秒はいただいたも同然。「もっと知りたい!詳しく知りたい!!」と視聴者の傾聴姿勢を整わせ、その後に続くナレーションの理解度が違ってきます。
例えば、『実は○○という事実をご存じですか?』と驚きを与える事実やデータを提示し、問いかけで始めるのはよくある手法。また、「え?何?どういうこと?」と思わせる変化球的な導入文もひとつの手です。
展開を予想させたうえで、その予想の上をいく!
先が見えないハラハラドキドキのストーリー展開は、映画やドラマで十分です。説明系のナレーションが必要な動画では、ある程度、展開を予測させた方が効果的。ストーリーがどこへ向かっているのか、この説明がどんなゴールへつながっていくのか、ぼんやりとでも分かっていた方が頭の中が整理され、説明がスッと腑に落ちるコンテンツに仕上がります。
おすすめの方法は、最終的な答えを前置きしてから(つまり先にゴールを見せてから)、その答えに向かって詳細を説明していくストーリー構成です。
例えば、『このラーメン店の美味しさのヒミツは、麺とスープ、そして真心です』と最初に3つのヒミツをネタばらし。その上で『まずは麺〜』と詳細をひとつずつ説明していきます。こうすることで、なぜこのラーメン屋が美味しいのかを頭の中に描きながら視聴させることができます。
また、ストーリー展開を予測させたうえで、その予想の上をいくサプライズ的な情報を入れるとさらに効果的です。
読み返せないことを念頭においた文章に!
皆さんも動画を見ていて、内容が頭の中にスッと入らず、途中で5秒戻る、10秒戻る、を何度も繰り返してしまったという経験はありませんか?それは、やはりナレーション原稿が「聞かせる文章」になっていないのが原因でしょう。
WEBや紙媒体の原稿であれば、たった1行遡ればもう一度読み返すことができますが、それをできないのが動画のナレーション。一文が長いと頭の整理が追いつかないまま、待ったなしで流れていってしまうため、一文一意でワンセンテンスを短くするのが基本です。そして、リズムよく、テンポよく、伝えたいことをストレートに表現する必要があります。
よくある初歩的な失敗パターン
今回紹介したほかにも、「修飾語と被修飾語の関係性があいまい」「主語と述語がかみ合っていない」「同じワードの繰り返し」「です、です、ですの連発」など、聞き苦しく頭に入ってこないナレーション原稿の失敗パターンはいくつもあります。それはまた別の記事でご紹介したいと思います。
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